『効率化という幻想』

 

 

新幹線や携帯電話が

人間を自由にしたかというと、

難しいところですよね。

「効率化すると自分の時間が増えますよ」

というような本が最近もてはやされますが、

増えた時間をどうするんでしょう?

そもそもが、

効率を良くするためのエネルギーを使っていて、

時間が増えているかどうかも怪しい気がします。

エネルギーの反作用として、

必ず弛緩時間が出てくるので、

少し時間軸を長くとれば

動的平衡なのでトントンになってしまいます。

上がったところだけを見て、

私は効率がいいですよ

と言っているだけのような。

福岡伸一

 

 

福岡伸一氏の「せいめいのはなし」(新潮文庫)を読んでいて、

上記のような記載がありました。

この記載を読んで、

そもそも、

「何を目的として効率化をするのか?」

「時間を増やして一体何を実現するのか?」

という疑問が浮かんできました。

 

確かに

「効率化すること」

あるいは

「時間を増やすこと」

ということは誰もが否定しない、

いわゆる「価値あること」であることは間違いありませんが、

そのこと自体の価値のみが強調され、

それで本当に何かが変わるのかということが

忘れられているように感じました。

 

全体で見たときには、

実は何も変わっていない、

むしろ、

非効率になり、

時間も減っていることがあるのではないか

ということを時には冷静になって考える必要があるのではないか

と考えさせられた次第です。

『チャンスは 準備された心にのみ降り立つ。』

 

チャンスは

準備された心にのみ降り立つ。

福岡伸一

 

 

この言葉の意味することは、

何も準備をすることなく、

ただ待ち続けている心には、

チャンスは訪れることはないということではなく、

準備をしていれば、

どんなこともチャンスになりうるということなのかもしれない。

 

『努力を重ねるために必要なこと』

 

 

人が成功するためには、

もっていなければならないものがある。

それは明確な目的と、

自分が望んでいるものを承知していることと、

それを成就したいという強い願望である。

ナポレオン・ヒル

 

 

明確な目標と

成し遂げたいという熱意がなければ、

努力を続けることはできません。

 

『いま、この瞬間が絶好のタイミング』

 

待っていてはいけない。

「絶好の」ときなどない。

いまいる場所からスタートし、

自分の使える道具を使おう。

そうすれば、

やがてもっといい道具が見つかるだろう。

ナポレオン・ヒル

 

 

何かを成し遂げたいことがあれば、

いま、その瞬間から動き出すこと。

待っていても何も変わらず、

時だけが無駄に過ぎてしまうだけである。

『決定から行動までのタイムラグをなくす』

 

決定のプロセスで

最も時間がかかるのは、

決定そのものではなく

決定を実施に移す段階である。

決定は、最初の段階から

行動への取り組みを

その中に組み込んでおかなければ

成果はあがらない。

ピーター・ドラッカー

 

決定してから行動するまでの時間を

いかに短くできるかが、

成果をあげることができるかどうかの

分かれ道ではないかと思います。

行動までの時間が長くなるほど、

熱量が失われていき、

最悪の場合、

決めただけで行動しないという

結果になりかねません。

『決断しないことは時間の無駄遣いである』

 

必要な条件を

すべて与えられながら、

即座に決断を下すことのできない人は、

いかなる決断も下すことはできない。 

アンドリュー・カーネギー

 

何かを決める際に「慎重である」ことは、

大切なことであると思いますが、

考えるばかりで何も決断しないというのは、

単なる時間の無駄遣いではないかと思います。